号泣した本その1【恩田陸 光の帝国 常野物語】
このブログを書くにあたって、今まで読んだ本がどれだけあったか、今更ながら記憶を呼び起こしています。
そしてこの記憶を思い出す作業がなかなか楽しいです!
いろんなジャンルから思い出し、作家さんから思い出し、題名や装丁で思い出し・・・。
すっかり忘れていて、あーまた読みたい!と思うものばかりです。
それを手当たり次第にブログに書いていて、あっちいき、こっち行きで、すみません。
この本は社会人になって間もないころに出会った本です。
ただ、どこで出会ったのか、どういうきっかけだったのかは、覚えていません。
実家においてたのかなー?
遠野物語と名前がよく似てるなあとかそんなことを思った記憶はあります。
でも読んでみてとにかく内容がすごい!あっという間に読みました。
光の帝国 常野物語 (常野物語) (集英社文庫) 文庫 – 2000/9/20
作者:恩田 陸
この本はファンタジー短編でおのおののお話が書かれているのですが、共通するのが、常野(とこの)と呼ばれる人々のお話です。
ファンタジーなんですけど、日本の昔話のような感じで、どこか懐かしい。
この常野の人々には不思議な能力があり、その人それぞれに起こるお話が書かれています。
この短編が、どれも良くて、常野の人々の不思議な能力に翻弄されつつも、優しさがあふれていて。
あるお話では常野の人々の生きざまに号泣しました。あまりにも残酷で、絶句しまして、読んだ日の夜は寝れないぐらいでした・・・。もう内容を知っているので、初めて読む人はすごくびっくりするんじゃないかなと思います。
いや、その前の段階で深く読んでいれば、のちの展開がわかるのかな・・・。まだまだじっくり読んでないんですかね。
また別のお話では、男性二人の会話の中で繰り広げられるミステリー・・・
ああ、もうこれ以上はネタバレになるので言えないです!!
この話もすごく面白いです。読んだ後は・・・いやいやいや、ってことはどーいうことなん!?!?って一人つっこみ&ぞくぞくーっとしました。
またまた別のお話では、もうひたすら余韻にひたり、もう恩田マジックにずっとかかりっぱなしになりました。
読んでない方はぜひとも読んでみてください。高校生の方ですとか、多感な世代の方でも、短編なので読みやすいと思います。
恩田陸さんの本はほかにもいくつか読みましたが、この本は恩田陸さんの作風を知るにはうってつけの作品ではないでしょうか・・・。