高校生の時に読んだ本【本の不思議と出会った本 高校生のための小説案内】
小説が好きになるきっかけを作った本をご紹介します。
今からウン十年前、たまたま本屋さんに行って私の視界に入ってきた本です。
筑摩書房 (1988/4/1)出版
高校生のための小説案内
です。
今もう手元になくて、(たぶん実家にあるはず)インターネットで画像を探してきましたが、とても懐かしいです。改めて装丁をみて、なんとも不思議な装丁です。
母親に「本はいいよ。なんでもいいから、読んでみなさい。」と言われ続けていましたが、食指が伸びず、本屋で何かおすすめの本はないかなーとぶらぶらしていました。
そしたら、この本・・・いろんな小説がいくつも入って、お得やし、解説も入ってて、今の私にぴったりやん!と思ったんでしょうねぇ~。
真面目というかなんというか。
でもこれが本当によかった。高校生の私、グッジョブ!
この本を読む前の想像は、もうなんていうか、小説には王道みたいなのがあって、それがずら~っと何作品か入っているものだとばかり、思っていたんです。
そして、その当時の私の小説のイメージはゲームのロールプレイングみたいなものでした。幼すぎるな。
早速手にとり、読んでみて・・・なんということでしょう!!!
小説って、無限で、とりとめもなくて、ある時はむちゃくちゃ硬くて、とげとげで、またある時は、ふわふわであいまいで、ひたすら余韻が残りまくる。
すっかり小説の凄さにはまったのでした。
この本は様々な作家の作品の一部分しか載せられていないため、とにかく気に入った方の小説は新たに探して読み進めることになり、読書数も一気に増えました。
この本のなかに載っている作品はどれもいいのですが、私が特に気に入って(というか気になって)何度も読んで考えさせられた作品が、
中沢けいさんの「男と女の風景」
です。
高校生だった私は、まだ大人の恋愛感情のことがよくわからなくて、
好きな人が出来たら、その時の感情って、好きだったらめっちゃ好きで、もうすごく幸せで楽しい!
という、一直線な感情しか恋愛に対するイメージがなかったのです。
ところが主人公の女性の恋愛に対する考えが、当時の私と全然違って、
何回読んでもとまどいしかなくて、どうしてそんな感情になるのか、理解出来なくて、とても悲しく、むなしい気持ちになってしまいました。
今大人になって、わかるのですが、当時まだまだこどもだったんですよね。
詳細はネタバレになるので、またぜひ見つけた時は読んでみてください。
がっつり小説読みたい方や、もうめっちゃ本を読みこんでいらっしゃる方には物足りないと思います。
高校生 のための小説 案内 ですから !!
この本では、他の作品も本当に良くて、いろんな小説に出会える良いきっかけになる本だと思います。
また、じっくり小説が読みたくなってきた~!!
本日は以上です。